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ただ美しいだけじゃない。宝石を宝石たらしめる定義とは

ダイヤモンドをはじめ、世界中の女性を虜にする宝石たち。でも、宝石は、ただ美しいだけでは宝石だと見なされません。見た目の美しさに加え、定められた基準にあてはまるものだけが宝石と認められるのです。そこで今回は、宝石の定義をご紹介します。

 

前提として。宝石は「天然石」と「人工生産物」に分けられる

日本国内には、JJA(社団法人 日本ジュエリー協会)とAGL(宝石鑑別団体協議会)により定められた「宝石もしくは装飾用に供される物質の定義および命名法に関する規定」があります。JJAやAGLの一員になっている鑑別機関が宝石を鑑別する際は、この規定に従わなくてはならないという義務があります。

この規定に従うと、宝石は天然石と人工生産物(合成石、人造石、模造石)の2つに大別され、このうち天然石と人工処理を施した天然石のみが「宝石」と認められます。

 

宝石として認められるには

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宝石と認められるための条件は4つ。「美しい外見を持っていること」「希少性が高いこと」「耐久性が高いこと」「硬度が高いこと」です。これらすべての条件を満たしていなければ、宝石と認められません。なお、宝石のなかでも、硬度や希少性の高さ、見た目の美しさなどのさまざまな点から、特に価値が高いと評価された宝石を「貴石」といい、それ以外を「半貴石」といいます。

数ある宝石のなかでも特に産出量が少ないダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドの4つは、「4大貴石」と呼ばれています。これに、アレキサンドライトあるいは翡翠(ジェード)を加えて「5大貴石」と呼ばれることもあります。婚約指輪にあしらうストーンとしても人気のこれらの宝石は、国内外問わず、多くの人々から愛され続けている宝石です。ダイヤモンドの周りに、ルビーやサファイアをあしらえば、より特別な婚約指輪になるに違いありません。反対に、ルビーやサファイアの周りに小さいダイヤモンド、メレダイヤを散らしても素敵ですよ。

 

貴石の条件・硬度について

鉱物の硬度は、モース硬度を用いて判断されています。モース硬度とは、鉱物のひっかき傷に対する抵抗力を表す尺度のこと。宝石同士をこすり合わせ、どちらに傷がつくのかで判定されます。硬度基準は、モース硬度7のクリスタル(石英)です。モース硬度7以上の鉱物は経年劣化に強く、見た目の美しさが損なわれる心配が少ないと考えられています。

例えば、透明なスカイブルーが特徴のアクアマリンは、モース硬度7以上の貴石です。名前の由来は「海の水」を示すラテン語「aqua marina」で、遥か昔のヨーロッパでは、海の力を宿したお守りとして多くの船乗りたちが身につけていたといわれています。アクアマリンの他、オリーブグリーンが特徴のペリドットもモース硬度7以上の貴石です。「夫婦の幸福」という石言葉を持つ宝石なので、婚約指輪にもぴったりといえます。

最も高いモース硬度を持つ宝石は、婚約指輪でおなじみのダイヤモンドです。ダイヤモンドはモース硬度10の宝石で、どの宝石を用いてもダイヤモンドにひっかき傷をつけることは不可能といわれるほど、強い耐久性を誇ります。そんなダイヤモンドの石言葉は「永遠の絆」「純潔」など。真っ白なウェディングドレスに身を包む花嫁への婚約指輪・結婚指輪にぴったりです。日常生活で身につけていても傷をつける心配がほとんどないので、婚約指輪を普段も身につけていたいと考える方は、婚約指輪や結婚指輪のメインストーンにダイヤモンドを選ぶとよいといえます。

 

硬度が低い貴石がある?

基本的には、硬度7以上の宝石は貴石、それ以下の宝石は半貴石として扱われます。しかし宝石のなかには、秀でた美しさなどから、硬度7以下であっても貴石と認められているものもあります。

例えば、古くから「魔法の石」「奇跡の石」と呼ばれ、大切にされてきた翡翠もそのひとつです。翡翠はモース硬度が7以下なのですが、見た目の美しさが評価されて、貴石として扱われています。

また、モース硬度6.5のオパールも貴石として扱われている宝石です。中世ヨーロッパでは「幸運をもたらす石」と考えられてきたオパールは、乳白色、褐色、ブルーなどさまざまなカラーがあります。なかでも遊色効果のあるプレシャス・オパールは高い人気を誇ります。遊色効果とは、虹のように多色の色彩を示す現象のことです。

 

数ある鉱物のなかで認められた宝石

このように、宝石には上記のような定義が存在します。すべてにおいて最上級とされるダイヤモンドはもちろん、硬度は低くても秀でた美しさを持つ翡翠やオパールも、立派な宝石なのですよ。

宝石に隠された基準や定義を知ると、目の前にある宝石が、より貴重で愛おしい存在に思えてこないでしょうか?特にダイヤモンドは厳しい4つの定義をクリアしているだけではなく、硬度が10という点で、非常に貴重性の高い宝石だということがお分かりいただけたかと思います。婚約指輪の宝石を選ぶ際は、この知識をチラリと思い出してみてくださいね。

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