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ダイヤモンドジュエリー界のクリエイティビティを競う「HRD Awards」とは

世界で最も硬い宝石として知られているダイヤモンド。かつてはその硬さによって、そして現在はその輝きの美しさによって、世界中を魅了し続ける宝石です。ジュエリー界では、婚約指輪にあしらう宝石として高い人気を誇ります。決して壊れない硬さ、そして永遠の輝きと称される美しさは、ふたりの愛の証である婚約指輪に相応しいといえます。
ダイヤモンドは、その美しさを活かしたジュエリーとして、さまざまな形に加工されています。ジュエリーデザイナーによって姿を変えたダイヤモンドは、また違った魅力を私たちに魅せます。宝石そのものが持つ素晴らしい美しさが、人の手によって何倍にも輝くのです。
実は、そんなダイヤモンドジュエリーを扱うコンテストがあります。それは、「HRD Awards」です。

「HRD Awards」とは?

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HRD Awardsは、HRD Antwerpという機関が開催しているインターナショナルダイヤモンドジュエリーコンペティションです。1984年にベルギーで立ち上げられたコンテストで、ダイヤモンドジュエリーデザイナーの創造力やデザイン力の向上を目的として開催されています。世界中からたくさんの才能あるデザイナーたちが参加し、その腕とセンスを競い合う、国際的なコンテストです。
主催であるHRD Antwerpは世界最大のダイヤモンド研究機関であり、最も信頼性の高い鑑定機関でもあるといわれています。そんなダイヤモンドのプロ中のプロである機関が開催しているHRD Awardは、その権威性から、ジュエリー界のオスカーと呼ばれることもあります。

2015年のHRD Awardsグランプリは日本人!

国際的なダイヤモンドジュエリーコンテストであるHRD Awards。2005年のグランプリにはベルギーのブランド・J.KatzとP.C. Boschmansがスポンサーについたデザイナー・Ceara Mcguireが選ばれたり、2013年のグランプリにはブランド・Graff Diamondsのシニアデザイザー・Paola Strammielloが輝いたりするなど、世界中の注目を集めているコンテストです。喜ばしいことに2015年に開催された第16回コンテストでは、日本人デザイナーである小寺智子さんが日本人初のグランプリを受賞しました。グランプリ受賞は、容易なものではありません。非常に狭い門をくぐり抜けた先に、やっと掴める栄えある賞なのです。
HRD Awardsには、世界中のジュエリーデザイナーがデザインした1,000点を超える作品がエントリーされます。それらの作品はまずデザイン画で審査が行われ、この審査に合格した作品だけが実制作に取り掛かられます。2015年のコンテストではデザイン画の時点で大半の作品が選考から漏れたため、1,500を超えるエントリー作品のうち最終選考に進んだのはたった29作品だけでした。最終選考ではミラノ万博のベルギーパビリオンに展示され、著名な専門家たちで構成された国際審査委員会によって審査されます。この審査委員会によって選出された4作品と、一般投票で選ばれた1作品の、合計5作品から、最終グランプリが選出されます。
ライバル数、そして厳しい選考過程を見ればわかるように、HRD Awardsでグランプリを受賞するのは並大抵のことではありません。だからこそ、HRD Awardsでグランプリを受賞することは大きな意味を持つのです。

4Cに価値を添える、ジュエリーデザイン

ダイヤモンドそのものの価値は、4Cと呼ばれる評価基準によって決まります。4Cとは、Cut(研磨)、Clarity(透明度)、Carat(重さ)、Color(色)の4つのCを頭文字に持つダイヤモンドの要素を指します。ダイヤモンドは、これらの評価によって価値が変わります。これらの評価基準はアメリカの宝石学会によって制定されており、ダイヤモンドの鑑定書にも記載される正式な基準となっています。4つの要素のなかで人の手が加わる要素はCutのみであり、残りの3つの要素はもともとそのダイヤモンドが持っているものがそのまま反映されます。
しかし、ダイヤモンドジュエリーの場合は、4Cに加えてジュエリーデザインも評価の対象となります。同じ品質のダイヤモンドを使用していたとしても、ジュエリーのデザインによって価値に差がでるのです。HRD Awardsに参加しているジュエリーデザイナーたちは、4C以外の価値をいかにダイヤモンドに彩るかを競うのです。

大切なのは価値ではなく、気に入ったものであるかどうか

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前述したようにダイヤモンドの価値は国際的な評価基準によって決まり、また、その価格は決して安いものではありません。宝石そのものが高価なので、粒が大きなダイヤモンドが使われている婚約指輪は自ずと値段が高くなります。そこにブランドやデザインの価値が加われば、なかなか手が届かないものになります。
しかし、婚約指輪は高ければいいというものではなく、使われているダイヤモンドも大きければいいわけではありません。大切なのは、婚約指輪として気に入ったものを選ぶことができるかどうかです。いくらダイヤモンドが大きく、評価が高いものであったとしても、自分が納得できるデザインでなければ婚約指輪として良いものであるとはいえません。婚約指輪はふたりの愛を誓った証であるため、「これがいい!」と確信できるものを選ぶのが一番なのです。

ブランドやデザイナーなどによってもダイヤモンドジュエリーは多種多様あります。せっかくの婚約指輪なのですから、じっくりと気に入ったものを探してみてはいかがでしょうか。

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