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ダイヤモンドは燃える!?その知られざる耐熱温度とは

婚約指輪に華を添える宝石、ダイヤモンド。「変わらぬ愛」や「至宝の輝き」「純愛」など、無垢で美しい宝石言葉を持っていることから、永遠を約束する婚約指輪に相応しい宝石といえます。鉱物のなかで最も硬いとされるダイヤモンドですが、実は「熱に弱い」ということを知っている方は少ないのではないでしょうか。そこで今回は、美しいダイヤモンドの成分と、耐熱温度についてご紹介していきます。

 

美の象徴「ダイヤモンド」を構成する物質とは

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婚約指輪や結婚指輪などのさまざまなジュエリーに使用されているダイヤモンド。「一体何でできているのだろう?」と疑問に思ったことのある方もいるはずです。

実は、ダイヤモンドの正体は「炭素の結晶」。元素記号では「C」と表記されており、非金属原子に分類されます。炭素は英訳すると「カーボン」で、さまざまなものに利用・応用されています。耐久性に優れているカーボンは、レースに使用される自動車のパーツや航空・宇宙工学分野に必須の素材です。また、鉛筆の芯や人の毛髪、プラスチックなどもカーボンからできています。

しかし、鉛筆の芯やプラスチック、髪は、ダイヤモンドと同じ炭素から作られているにも関わらず、その強度は異なりますよね。その理由は、原子の配列や原子間の結合方法が異なるためです。ダイヤモンドは元素同士の結合の間隔や方向が、どこから見ても一定で、さらにゆがみもありません。このようなことが要因で、ダイヤモンドは炭素原子同士の結びつきが異様に強いのです。これがダイヤモンドが硬い最大の理由です。

 

世界で1番硬い宝石「ダイヤモンド」の弱点とは……?

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どこから見ても完璧で、弱点などなさそうに見えるダイヤモンドですが、実は熱にはあまり強くありません。100~200℃くらいなら問題ありませんが、600℃付近からダイヤモンドは黒鉛化をはじめ、800℃を超えると炭化するといわれています。その理由は以下です。

原子同士がぎゅっと密に結びついているダイヤモンドは、熱伝導性が非常に高くなっています。原子は硬度が高いほど燃えやすい性質があります。つまり、硬度の高いダイヤモンドは炭化してしまいやすいのです。なお、炭化するとダイヤモンドの魅力ともいえる硬さが失われ、軟化してしまいます。炭化が進んだダイヤモンドは、気化して二酸化炭素になり、空気中へと消えていきます。だから、燃えてしまうというよりは「消滅してしまう」という表現が適切かもしれません。

婚約指輪に使用されているダイヤモンドには、魅力を最大限に引き出すためのカット・研磨が施されていることはご存じだと思います。でも、この工程で発生する熱が1,000℃を超えることがあると知っている方は少ないでしょう。ダイヤモンドをカット・研磨する際、ダイヤモンド砥石との接触点の温度は1,000℃を超えてしまうことがしばしばあります。くわえて、ダイヤモンド砥石自体を作る際に行う「焼結(工業炉で焼きあげること)」という作業でも、種類によっては1,000℃以上の温度で焼きあげる必要があります。このため、ダイヤモンド砥石メーカーはダイヤモンドを熱で損傷させない工夫を砥石にこらしています。

 

燃えることを杞憂する必要はなし

しかし、ダイヤモンドが燃え消える心配をする必要はそうありません。

そもそも、「物が燃える」というのは、その物の原子が酸素と結びつくということです。温度が十分に高くなかったり、酸素供給量が不十分であったりすると、完全には燃えません。ダイヤモンドを完全に燃やして消すためにも、もちろんそれに十分な酸素と温度が必要です。たとえば、非常に熱に強い素材でできた管などにダイヤモンドを入れて、そこに酸素を送り続けながら 900℃近くまで加熱しなければダイヤモンドは燃えないのです。このような燃やし方をすればダイヤモンドは白く輝きながら燃え消えます。そして燃えたダイヤモンドは、気体である二酸化炭素に変化して管の反対側から出て行きます。管から出てくる気体を石灰水に通して白くにごれば、気体にダイヤモンドが含まれているという証拠です。

上記の事実から、ダイヤモンドはライターなどであぶったくらいでは燃えることはありません。ただし表面の輝きが損なわれる可能性があります。ダイヤモンドを600℃の炎で燃やし、消してしまおうとする方はそういないと思いますが、その輝きを曇らせないためにも、ダイヤモンドはできるだけ火気から遠ざけることをおすすめします。

 

憧れのダイヤモンドを、たった1つの婚約指輪に

Beautiful couple on the beach

ダイヤモンドは、炭素でできていることから熱に弱いという性質がありますが、600℃以上の熱にさらされなければ問題は無いといえます。もちろん、2人の愛の温度にもとても強い宝石。ぜひ、婚約指輪を彩る宝石にはダイヤモンドを選んでみてください。洗練されたダイヤモンドの婚約指輪を薬指へ。その光景が、心にもそっと優しい熱を灯してくれるはずです。

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