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世界中のダイヤモンドの8割が集まる?ダイヤの街・アントワープ

婚約指輪や結婚指輪に使用されるダイヤモンドは、今も昔も多くの人々を魅了する宝石です。そんなダイヤモンドの多くは、ベルギー北部の大都市“アントワープ”に集まり、取引されるということをご存じでしょうか?
ここでは、アントワープの街とダイヤモンドの深い関係やその歴史についてご紹介します。

ダイヤモンドの貿易と深い関係にある“アントワープ”

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前述のとおり、アントワープはベルギー北部に位置する大都市です。ヨーロッパでも有数の貿易港を抱える街として知られており、16世紀頃にはすでに世界を相手に盛んな貿易を行っていたとされています。その地位はヨーロッパだけでなく、世界からも認められるほどです。
そんなアントワープはダイヤモンド貿易の街としても有名で、世界のダイヤモンドの約60%はアントワープで取引されているといわれています。多くのダイヤモンドがこの街で取引され、婚約指輪や結婚指輪などのジュエリーに加工されるのです。
こうした背景もあり、アントワープでは婚約指輪や結婚指輪を扱うジュエリーブランドも展開されています。例としてあげられるのが“エクセルコ ダイヤモンド”。婚約指輪のほか、ネックレスやティアラなどさまざまなアクセサリーを手掛けるブランドとして知られており、その実力はベルギー王室御用達になるほどです。婚約指輪を選ぶのであれば、こういった背景や実力のあるブランドの商品を選びたいところです。

歴史が物語るアントワープとダイヤモンドの関係

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アントワープがダイヤモンドの街として発展した背景には、以下のような歴史が関係しています。

アントワープの発展は、14~15世紀頃のヨーロッパで繁栄した“ブルゴーニュ公国”が滅亡したところから始まります。ブルゴーニュ公国が滅亡したことを皮切りに、貿易を生業としていたイタリア・ベニスの商人達は貿易の中心地をアントワープに移していったのです。
アントワープが選ばれたのには、いくつかの理由があります。たとえば、アントワープが天然の良港を抱えていたという点。その地の利が買われて、アントワープが選ばれたのではないかと推測されています。くわえて、地理の問題もアントワープの興隆に拍車をかけました。それまでベルギー流通の大動脈であったブルージュのズウィン川に大きな船が入れなくなり、ブルージュに代わる貿易港としてアントワープが選ばれたとされています。
そうした歴史のなかで、アントワープはヨーロッパにおけるダイヤモンド流通の中心地となります。インドから渡ってきたダイヤモンドは、アントワープで陸揚げされた後にヨーロッパ各地へと輸出されていきました。
こうした歴史があり、アントワープにはダイヤモンドの貿易港をはじめ、研磨工場、加工所などの施設が増えていきました。現在でも、アントワープでは約2万人以上の人がダイヤモンド関連の事業に携わっているとのこと。婚約指輪などにあしらわれているダイヤモンドは、アントワープの発展とも深く関係しているのです。

ダイヤモンドと深い関係にあるアントワープには、ダイヤモンド流通に関連する組織や団体も活発に活動しています。例としてあげられるのが、“HRD(ダイヤモンド・ハイ・カウンセル)”です。HRDはアントワープにおけるダイヤモンド関連団体を管理している非営利団体であり、国内のダイヤモンド取引所4ヶ所を管理しています。
HRDは税関に関する各種手続きや鑑定書の発行、輸出入の調整などさまざまな業務を行い、ダイヤモンド貿易の公正さを保つことに努めています。くわえて、HRDはダイヤモンド貿易に関するさまざまなルールを発信している団体であり、海外への広報活動を通して公正な取引を呼びかける活動も頻繁に行っているとのこと。アントワープは、世界中のダイヤモンド貿易の中心地ならではの役割を果たしているのです。

歴史に形づくられた、ダイヤモンドの街を歩く

アントワープには、ダイヤモンドの街らしい観光スポットがあります。例としてあげられるのが、複合博物館“MAS(Museum aan de Stroom)”です。建物は10階建てになっており、ヨットハーバーを背景に建っているので遠くからでも目立つ施設です。2011年にオープンしたこの博物館は、幅広いジャンルの展示品を扱っていることで知られています。
MASには、かつてアントワープにあったダイヤモンド博物館の展示品がそのまま展示されています。ダイヤモンドが展示されているスペースはダイヤモンド・パビリオンと呼ばれ、アントワープとダイヤモンドの歴史を学んだり、高価なダイヤモンドの展示品を閲覧したりすることができます。

ダイヤモンドや婚約指輪を影で支える街

いかがでしたか。アントワープは、15世紀頃から現在に至るまでダイヤモンド貿易の中心地として活躍してきた街です。婚約指輪に欠かせないダイヤモンドの多くは、このアントワープを経て世界中に渡り、日本にやってくるといえます。「婚約指輪を選んでいる」「ジュエリーブランドを探している」という方は、婚約指輪やダイヤモンドにまつわる背景にも目を配ってみると面白いのではないでしょうか。

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